ルパンシリーズを見ていた人にとっては、素晴らしい出来だと思われます。
最初はすごく期待していて、 期待に反したこともなかったし。 刺激的で、私の理想な峰不二子像がちゃんと作り上げられた。 昔のように情の深い「悪女」を貫いてくれた。
毎週楽しみにしていた。
しかし、中盤に入ってから、「あれ?」と思われる設定に、 すごくガッカリしてた方も大勢いるだろう(私も含めて)。
中盤では、峰不二子という女の「過去」を明らかにするような展開になった。 峰不二子が好きという人にとって、 彼女の過去にも興味を持っているはずだ。 しかし、トラウマという設定は本当にいらなかった。
なぜならば、
私の中では、峰不二子はそもそも本性がそれだ。
自由気まま、やりたい放題だけさ…
実は、中盤になって、 「これ……本当にあの山本沙代が監督した作品かしら」と何度も思ったわ…… 彼女は『サムライチャンプルー』で何話を担当したことで有名になって、 『ミチコとハッチン』という初監督作品で才能を放せた。 この二つの作品も観たことがある人なら、山本沙代はいかに「女」というテーマにこだわっているかを知っているはず。 しかも、すごくフェミニズム的な目線でやっている…… さらに、女性は自立で乱暴な冒険者が多い、作品に出る男性は意気地なし人が多い。 こんな山本沙代が『峰不二子という女』で調子が狂っちゃうとは……
しかし、最終回を観て終わった瞬間、 私は思わず拍手した! 「これぞ山本沙代だ!」と。
これからはネタバレあり、お気をつけて
中盤から描かれたトラウマとかはなんと 全部 ウソだ〜〜 正確にいうと、他人の記憶。
しかも、峰不二子が泥棒になったこと、セックスで交渉をすることは 一切その記憶のせいではない。
彼女が言う(記憶だよりに書く)。
「いいことを教えてあげる。私はメイドとしてきた、でもね、本当の理由はそうじゃない。ふらふらの秘宝を盗むために。そう、思い出したわ。記憶を上書きされた前の私は、XXX教団のバックに、アルメイダがいるということに調べついた。どうせなら、大本命に取りにって考えたけど。まあ、偶には失敗するほう、女としての可愛げがあるわよね。アイシャ、私はあなたの依附として動いてるんじゃない。泥棒稼業だって、セックス遊びも、元々そうして生きてきたの。どんな記憶を植え付けられたって、私は私でしかないわ。これが、峰不二子という女。」
素晴らしいわ!不二子ちゃん〜〜〜!
これで、すべてが覆された!
しかも、ストーリーの時間からみれば、
この『峰不二子という女』は、 すべてのルパンシリーズで、キャラたち一番最初の出会いを描く作品になるはず。
中盤になって、どうも峰不二子は過去のトラウマから抜けなくて、変な話になっていた。
もし結局ルパンたち(男たち)のおかげで、それを克服し、ようやく私達が知っている峰不二子になったとしたら、ルパンシリーズ最悪の一作になるに違いない。
別に男たちのおかげじゃなくてもおかしい話になっちゃうが、 原作では紅一点の峰不二子の存在自体は、男vs女という構図がはっきりしているから。
元のシリーズでは、ルパンたち(男たち)がよく一緒に行動し、
そして峰不二子(女)が登場し、両方が宝物を奪い、競い合う、偶に助け合う。 それこそ峰不二子の本質(女)。
宝物で偶に助け合うのはいいけど、
根本的な部分も男たちに助けられ、ようやく今の峰不二子になった……ということだったら、つまらない作品になっちゃう。
まあ、ヒヤヒヤしてたけど、結果オーライ! いや、最高、君、最高wはるゆきくん〜(誰?w) 今シーズンで一番見込みのある作品は、見事でした〜〜パチパチパチ
ちなみに、テーマソングの独白は相当好きだわ。 『嵐が丘』のヒースクリフのようにwww そして、EDテーマソングが出るのをすごく期待している。 歌詞とジャズはとてもいい〜〜! 待ってるぜ!